「日当2.5万で月20日入れば、手取りはいくらか」。一人親方の手取りは、 会社員の給与明細のようには見えません。売上から7つの引き算を順番にすると、 はじめて実際に残るお金が見えます。この記事ではその構造を、令和8年分の制度で整理します。
要点
- 手取り = 売上 −(経費・青色控除)−(国保・国民年金・労災)−(所得税・住民税)− 消費税
- 令和7年度改正で基礎控除が段階制に(合計所得に応じて95万〜58万円・令和8年分)。 低所得ほど控除が厚くなった
- 国民年金は令和8年度 月17,920円=年約21.5万円が所得に関係なく固定でかかる
- 消費税は「どの方式を選ぶか」で納税額が変わる(2割特例は令和8年分で終了)
7つの引き算の構造
①売上(単価×稼働日数)から②経費を引くと事業所得。青色申告(e-Tax)なら③最大65万円の特別控除。 ここから④社会保険=国民健康保険(所得割+均等割・自治体差大)+国民年金(月17,920円)+労災特別加入。 次に⑤所得税(基礎控除・扶養控除を引いた課税所得に5〜45%の速算表+復興特別所得税)と ⑥住民税(所得割10%+均等割)。最後に⑦消費税の納付分を引いて、残りが手取りです。
令和7年度改正 — 基礎控除が「段階制」になった
従来の基礎控除48万円は、令和7年度税制改正で58万円基準+所得段階の加算に変わりました。 令和8年分では、合計所得132万円以下なら95万円、336万円以下は88万円、 489万円以下は68万円、655万円以下は63万円、それを超えると58万円です (88・68・63万円の加算は令和7・8年分の限定措置)。 稼働が少なかった年ほど控除が厚くなる=所得の少ない年の税負担が従来より軽くなる方向の改正です。
消費税 — 方式の選択が手取りを変える
インボイス登録済みの一人親方は、令和8年分までは2割特例(納付=売上税額の20%)が使えます。 その後は3割特例(令和9〜10年分)→簡易課税(建設業は第3種・みなし仕入率70%=納付30%) または本則課税の選択に移ります。年商600万円なら預り消費税60万円の20%か30%かで年6万円の差——単価交渉1回分の金額が方式選択で動きます。
未確定・注意
自分の単価と稼働で逆算する
当サイトの計算機では、日当・稼働日数・経費率・青色の有無・家族構成・消費税方式を入れると、 7つの引き算を通しで概算し、月あたりの手取りまで逆算します。 「単価をいくらに上げれば手取りが目標に届くか」の当たりづけにお使いください。